2016.11.02更新

2017.04.24更新

奥歯の入れ歯の費用と押さえておきたい3つのポイント

 

永久歯の奥歯は、仮に抜けてしまっても目立たず、他の歯で噛めるからそのままでもいいような気がしませんか?

しかし、たとえ1本だけでも抜けたままにしておくと大変なことになってしまいます。

起こり得る弊害や、適切な部分入れ歯の選び方などをご紹介します。

 

奥歯の部分入れ歯を選ぶ3つのポイント

入れ歯にはさまざまな種類があります。

それぞれに特性がありますので、歯科医師からの説明をよく理解し、価格や用途に合わせて検討しましょう。

 

1.コスト重視なら保険の部分入れ歯

 保険の部分入れ歯

 

部分入れ歯は、保険適応であれば比較的安価で作れます。

ただし、素材は選べず、薄く仕上げると破損しやすい素材のため、ある程度の厚みがあります。

また隣接する歯に固定するための金属のバネ(クラスプ)が付属するため、お口を開けたときに金属が目立つことも。

コストを抑えたいのであればおすすめですが、違和感や見た目が気になる人にはおすすめできません。

費用相場は8,500円~10,000円くらいです。

 

2.キラっと見える金属が気になるならスマイルデンチャー

 スマイルデンチャー

 

もしも金属が目立つことが気になるのであれば、保険適用外の入れ歯ですが「スマイルデンチャー」がおすすめです。

入れ歯の固定に金属バネ(クラスプ)を使わず、歯ぐきに接する義歯床の部分と同じ素材で把持部を作ります。

柔軟性のあるプラスチックなので床の部分も薄く、違和感も少なく機能性にも優れています。

費用相場は150,000円~400,000円程度です。

 

3.見た目も噛みやすさも補える磁石式入れ歯

 磁石式入れ歯

 

歯ぐきが痩せてしまうと、義歯床がなかなか安定しにくく、金属のバネで固定しても安定しないことも。

そのような場合、残っている歯根に金属を入れ、磁石を入れた入れ歯と磁力で固定するという方法があります。

その場合、入れ歯以外の金属や磁石など、保険適応外の処置が費用としてプラスされます。

 

 

 

奥歯の抜歯後、そのままにしておくと大変なことに……!

 

抜歯後にできてしまった隙間は、放っておくとさまざまな弊害が出始めます。奥のほうは目立たないからと、放置してしまうのは危険です。

一体どんな不具合が出てしまうのでしょうか。

 

1.噛む力が弱くなり、消化器官の負担になる

 消化器官の負担になる

 

奥歯はたとえ1本だけでも無くなると、咬む力が30~40%も低下すると言われています。

そのため食物をしっかり噛めないまま飲み込んでしまい、胃腸などの消化器官にかかる負担が大きくなってしまいます。

 

2.歯が無い箇所に周りの歯が寄ってくる

 周りの歯が寄ってくる

 

歯を失ったままの状態が続くと、隙間を補おうとして周囲の歯が寄ってきてしまいます。

いざ入れ歯を作ろうと思った時にはスペースが不足しているという事態にもなりかねません。

 

3.噛み合う対称の歯がすき間へ伸びてくる

 

歯は、上下で噛みあうことによって保たれています。

抜けたままにしておくと、その真上や真下にある歯が隙間のほうへ伸びてきてしまいます。

もしくは骨ごと変形してしまうこともあるので、抜けた部分の修復はなるべく早く行うようにしましょう。

 

4.顔がゆがみやすくなる

 

歯を失うと噛む力が衰えるため、噛みやすい方で噛む癖がついてしまいます。

顔の周辺にある「咀嚼筋」の発達具合が変わり、噛まない方側はどうしても筋力が衰えてしまうため、顔のバランスに左右差がでてゆがんで見えてしまうのです。

 

5.発音がしにくくなる

 

奥歯がわずか1本無いだけでも、話すときに息が漏れて発音しにくくなります。

また、舌の当たる位置や頬の筋肉の位置がわずかでも変わることで、従来通りに話しているつもりでも、相手が聞き取りにくいということもあるのです。

 

 

奥歯を補う選択肢、ブリッジより入れ歯がオススメな理由とは?

 入れ歯がオススメ

失った歯を補う方法として、部分入れ歯の他にはブリッジがありますよね。しかし、当院では入れ歯をオススメしています。その理由は主に、以下の3点です。

 

1.部分入れ歯なら隣の歯を削らなくてもいい

 

ブリッジにする場合、喪失した歯の両隣の歯にブリッジを固定するため、両隣の歯を一層削ることになります。もしも両側の歯が健康な歯の場合には、本来失う必要のない歯質を失うということになります。

部分入れ歯であれば両側の歯に「クラスプ」という金属のバネで固定しますので、歯を削る必要はありません。

 

2.保険の場合、奥歯のブリッジは銀歯になる

保険の場合奥歯のブリッジは銀歯になる

保険適応のブリッジには決まりごとがいくつかあります。

保険のルールでは、奥歯のブリッジを作製する場合、材質は銀歯を連結させたような修復物と決まっています。

糸切り歯のすぐ横あたりの奥歯に連結するのであれば、大きくお口を開けた際に目立つこともあるでしょう。もしも保険適応で治療することが前提なのであれば、部分入れ歯の固定のためのバネのほうが、歯ぐきの境目あたりだけになるので銀歯ほどは目立ちません。

 

3.一番奥の歯をブリッジで補う場合、自費になることもある

 

ブリッジをおこなう場合、両側に支えとなる歯があることが基本です。

しかし一番奥の歯の場合、片側にしか隣接する歯がありませんよね。 そこで、一番奥の歯が喪失した場合には「延長ブリッジ」という方法が適応されることがあります。

これは、一番奥の歯を支えるために手前の2本の歯を連続で削り、支えとするブリッジです。ただし、片側にしか支えが無いのですから支えとなる歯への負担は大きくかかることが予測されます。

手前側の2本の歯が、ブリッジの支えとして適しているかどうかによっては、延長ブリッジができないこともありますし、銀歯よりも硬質な素材を用いて延長ブリッジにする場合もあります。

ちなみに銀歯以外の素材を用いた奥歯ブリッジの場合、保険適用外の治療となります。

料金は欠損歯が1本の場合、銀歯のもので約1万円ちょっと。保険外となると素材によって差がありますが、1本約5万円~12万円程度かかります。

 

 

部分入れ歯を作製する流れ

部分入れ歯作製の流れ

続いて、部分入れ歯がどういった順序で作られているのかをチェックしましょう。

 

1.歯型を採ります

 

柔らかい素材の「印象剤(いんしょうざい)」というもので、歯が無くなってしまった部分の歯型と、噛みあう歯(対合歯)の周辺の歯型を採ります。

2.噛み合わせを採る

 

通常時に噛んでいる現在の噛み合わせを確認するため、ワックスを熱で柔らかくしたものを噛んで確認をおこないます。

3.人工歯の試適をおこなう

 

個々の歯並びや歯ぐきの位置などと歯の位置を確認するため、人工歯を並べて試適しておきます。

4.歯の模型を製作し、技工士が入れ歯を作製する

 

型取りした印象剤を使って歯を復元した模型を作ります。その模型と噛み合わせを確認したワックスを基に、部分入れ歯を模型上で作製します。

5.支えにする歯を少し調整する

 

部分入れ歯をクラスプという金属のバネで固定するために、隣の歯と歯ぐきの境目あたりを少し削ってバネが違和感なく掛かるように調整します。 削るといっても、歯の神経が通っていない、表層のエナメル質という部分をごく薄く数ミリですので、特に支障をきたすことはありません。

6.部分入れ歯の装着

 

模型上で入れ歯が出来上がったら、患者の口腔内へ実際試適し、適合具合を確認しながら調整を加えていきます。当たって痛いところは無いか、痛くなくても噛み込んだ時に接触している部分(高い部分)はないか、緩すぎたりきつすぎたりしていないかなど、本人にも確認します。

7.丁寧な調整

 

もしも不具合がある場合は、削ったり盛り足したりして歯科医院で調整します。
もちろん今までお口に無かったものが入るのですから、違和感が全くないという人はいませんが、痛みなど強い刺激でなければひとまず使用してもらい、早めの再来院日程を決めておいて、生活の中で不具合が起こってきた場合はそこで調整を繰り返します。

8.使用方法の説明

 

はじめて入れ歯を作った人であれば、取り扱いの方法や注意点、清掃の仕方などの指導が入ります。

 

部分入れ歯の歯科医院選びで大切なポイント

歯科医院選びのポイント

最後に、奥歯の部分入れ歯について、どんな基準で歯科医院を選べば良いのか、ポイントを洗い出してみましょう。

 

1.入れ歯の症例が豊富かどうか

 

歯科医院は、さまざまな専門分野に特化して診療していることがあります。ですからどの歯科医院でも入れ歯が得意という訳では無いのです。
部分入れ歯を作るのには高度な技術を必要とします。ですから技工士とはいえ普段から入れ歯作りに慣れている人と、あまり作る機会のない人であれば、当然ですが仕上がりに差が出てしまいます。
歯科医院を選ぶ際には、普段から入れ歯を専門にしている歯科医院や、入れ歯の患者が多い歯科医院を選ぶなどするとよいでしょう。

 

2.費用やメリット・デメリットなど、しっかり説明してくれるかどうか

 

どの歯科医院で入れ歯を作るか、決定するポイントとして、入れ歯の特徴や費用についてしっかり教えてくれるかどうかという点が挙げられるでしょう。
金額の目安や、保険内の入れ歯があるのか。また自費であればどんな素材を扱っていて、費用はどのぐらいなのか、保証期間はどうなっているのかなど、事前に知っておくことが大切です。
そこで頼りになるのが、歯科医院のホームページ。その歯科医院で取り扱っている入れ歯の特徴や、金額、保証サービスの有無を事前に確認しましょう。ホームページで診療内容を詳しく紹介している歯科医院なら、安心して通院できます。

 

3.通院できる範囲であるかどうか

 

入れ歯の作製は初診で診てもらった日にすぐできるというようなものではありません。入れ歯を作るまでにも何度か通院が必要になりますし、入れた後も定着度を確認するためにしばらく通院が必要になります。
ですから、選択する歯科医院は技術力も重要ですが、自身が無理なく通院できる歯科医院でなければ継続して管理してもらうことが困難になってしまいます。

 

4.多くの種類の部分入れ歯を取り扱っているか

 

歯科医院にも特性があり、得意分野があることは前述しました。
部分入れ歯にも保険内のものや自費のものがありますし、自費といってもいろいろな種類があります。どこの歯科医院でもすべての部分入れ歯を取り扱っているというわけではありません。

カウンセリングを受ける途中で、「やっぱり目立たなさを重視して自費の入れ歯にしたいな」と思うこともあるでしょう。そんなとき、もし保険の入れ歯しか取り扱っていないような歯科だったら、転院して、再度診察やカウンセリングを受けるような手間が発生してしまいます。

入れ歯の症例数が多いだけでなく、取り扱っている入れ歯の種類も多い歯科を選んでおくと安心です。

 

 

まとめ

 

奥歯は抜けても目立ちませんが、修復をしないままでいるとさまざまな弊害が起こります。

それによって他の歯や全身にも影響が及ぶことがあるので、なるべく早く修復しましょう。

また、保険適応か否かによって入れ歯は金額に大きな差があります。

保険適応外の入れ歯は自費になるため、保険適用のものより高額です。

ただし見た目や使用感にも差がありますので、これから長く付き合っていくことを考えてよく検討されることをおすすめします。

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